2013 全日本シクロクロス選手権 ジュニア等
2013年12月10日火曜日 | カテゴリー:写真等
はい
ということで先日行なわれました
2013 第19回全日本シクロクロス選手権大会
に行ってきました。
去年は富士山のふもとの朝霧高原で行なわれた全日本選手権、今年は滋賀県は北西部、マキノ高原で行なわれ二連続高原という形です。
スキー場だが雪は降ってない。
午前8時過ぎ、高原の冷たい空気の中コースの準備が進む。
スタートグリッドの枠線を引いていく。
「今何本引いた?」
「待って待って、にーしろーはー、アレどこまで数えたっけドゥフウwww」
スタートフィニッシュは緩やかな上り基調の舗装区間だ。
マキノは関西シクロクロスではおなじみの、ほとんどど平坦な中をクネクネと巡るコース
「去年と同じでなにもないコースになるんじゃジャマイカ」という心配もされたが
今回は世界の三船雅彦氏がコース設定を完全監修し、
各速度域のコーナーとシクロクロス的テクニカリーなセクション
攻めがいがある上に休むところがない、全日本選手権に相応しいコースになったんだって。
往年の関西シクロクロッサ〜をざわつかせたというこの階段の復活。。
昔は一番上まで登って行ったのだという。。
ここの階段後の下りがかなりキワモノであった。
「結構な斜度で下る」まではよくあるが「すごいデコボコしてる」のである。
下りでデコボコの中、スピードと体勢を保ちながら左右へのカーブ、
試走の段階から転倒したり「イヤーン」と降りる選手らも見られた。
第19回全日本シクロクロス選手権はジュニアカテゴリーで幕を開けた。
17〜18歳という狭い枠のカテゴリーながら、これから日本自転車界を牽引して行くであろう才能ぞろいのメンツがそろう。。
山田将輝選手は序盤に前に出てこのまま行くかと思われたが、
転倒して先頭争いから無念の離脱
そして終始先頭を走っていたのがこの2人だ。
竹内遼アンド中井唯晶ペア。
舗装路系の中井とMTB系の竹内といった感じなんでしょうかどうなんでしょうか
同じコーナーですってんころりんするほどの駆け引きを展開
階段を上る2人
そうかと思えば
せっかく階段があるのにその横を自転車で登らせようという区間だ。
僕が見たことがあるマキノのコースでは実際横の階段をコースに使っていたが(この階段ではないかもしれん
このアプローチはシクロクロスっぽくていいと思います。さすがは世界の三船、
僕の中では「芝生かなんかのこまい登りをガッと登ってる時」に「ああーシクロクロスしてる」という気分になりますけどね。。
写真は「納得いかない走りで、悪い意味で忘れられないレースとなった(ツイッター調べ)」という岡野樹選手。。
先頭2人はここをどう来るかなー、
個人的には2人列になってきたらかっこいいと思います、と思っていたら両サイドに分かれてこられてびっくりしたパターン
コースは草原を縦横に巡るコースで、あたかもマキノ・メイズ。
草原のコースは見晴らしがよくレース展開も見やすくていいが
「コースとそうでないところ」の区別が難しい面もある。。
なので「コースを横切ったと思ったら実はそこもコースでした」ということがあるので注意したい
しかも今回のコースはコーステープ一本を挟んで上り下りが行きかう二車線的な区間もあって間違えがちだった。
画面奥に見えるのは昨今の大きなシクロクロスレースの象徴的存在となっている「立体交差」。
全日本選手権に初お目見えしたが
「階段部分の一段一段が高すぎる」「しかも鉄むき出し」「滑る」などとクレームがつき、レースでの使用はなくなった。
しかしコースに突如として現れたこの高台は観戦スポットとしては有効活用された。。
そんなエキサイティングスポットからジュニアのゴールを見守る。。
テクニカリー部分で前に出たのか竹内選手、中井選手と差を付けて最後の直線に入る。
この時点でゴールまで100m程度であろうか、200mはないだろう、
しかし中井選手は諦めなかった、
フンガーフンガーとトラックとかで鍛えたのか最後の力を振り絞ってスプリントを見せる。
脚に沸き出る乳酸、振りきれる心拍、その密度と総数はそう高くはない観客の歓声がマキノにこだまし、二人へ向けられる視線。
で
中井選手が最後の最後で逆転勝利!
個人的にすごいと思ったのはスプリントもそうだが、
この「スプリントでもがききって、最後にバイクを投げ出した勢いそのままに勝ったと判断して」の豪快なガッツポーズ、
グランツールのスプリンターのみなさんなどで見慣れた光景だが、
日本のレースでそういう流れっていうのはそうないんじゃないですか、
しかも彼はまだ高校生、立派なガッツポーザーとして将来に期待したい。。
そんなフレッシュな皆さんのレースの後に行なわれたのは年齢別選手権40代50代カテゴリー
全日本選手権の併催レースとしてのカテゴリーだが、出る側からするとそれは「全日本」
賭ける思いは違う、日本一速いおっさん決定戦だ。
「定位置ですな。。」「もうつらいもの。。」とスタート直後からぼやき始める後方集団
こういうアプローチもシクロクロスっぽいなあと思うポイントですね。。
さっきの「グワッとあがる」のにプラスしてここは鋭角コーナーです。
「グワッとあがる」ぐらいなら度胸があればできるが「その後すぐに曲がる」というのはねえ
僕には無理ですけどね。。
「自転車が前後で大きく傾いている状態でコーナーのアプローチに入る」
っていうのはねえ怖いんだこの野郎。
ここはスタート直後ワーッと舗装路を走って草原に入って最初にやってくるテクニカリーポイント、
ここで集団はコルネからしぼり出される生クリームのように細く長くしぼられるだろう。
ここまでに「できるだけ前」にいることがレースを進める上で重要なポイントだ。
コルネ
ここらへんの高台はやはり見晴らしがいいので人も集まります。
その高台に設置されたのがこのV字ゾーンだ。
三船氏が「ここいやらしいでしょう」と自慢げに語っていたと伝え聞いたこの部分、
「丘を一気に下らせてすぐに上がらす」というマキノのコースではよく使われる形だが、
いつもと違うのは「丘の中腹で折り返す」という点だ。
「途中までですむならよかったですね」と思いがちだが違う。
「傾斜したところで折り返すからこそ乗っていけない」のである。
「下まで下りるパターン」では半数以上が下の平坦で体勢を立て直し乗って越えて行くが、
今回はほぼ100%の選手が降りて通過。。
「どこで降りるのか」というそれぞれの選手の考えも見えた場所だ、
「折り返すところまでは乗って行く」「もう下りに入る前に下りちゃう」「降りるのがめんどくさいからなんかその場の流れで。。」
レースに対する考えは様々である。。
いやらし三船ターンと呼ばれる(非公式な場では「三船ターン」や「いやらし三船」とも呼ばれる
いやらし三船、折り返しまでは乗って行く丸畑選手2位、
姿勢がいつもと違って見えるのは「左右に傾いているキャンバー区間でこんな風に降りるから」だであろう。
バランスをとりながら降りなければならないですな、
実際これをやると「そのまま下に転げ落ちてしまうんじゃないかしら」という恐怖があって
僕にはできなかった、っていうのは昨シーズンの桂川で経験しましたわ。。
背景にはのどかな風景が広がる
終始1位を独走したのはブチョーコーヒー筧太一選手、終盤には続々と後続を周回遅れにしていくブチョー無双、
「うげえもうブチョーが来たよ。。」ぼやきながら周回遅れにされていくおっさんたち。
おっさんたちの「部長が来たよ。。」という言葉には感じるものがある 合掌
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